日暮菊太郎は妻子があり、不惑の年齢を迎えてもなお見果てぬ夢を追い続けていた。地元の鹿児島市で県会議員選挙に立候補するが落選し、家族そろって熊本へ移った。そこでは女子プロレスを興行するが、これもうまくはいかない。家庭を顧みない夫に愛想をつかして、妻の八重はついに離婚を決意。長男・大次郎と共に東京でレストランを始めた。菊太郎の母マツも息子のやることには腹をたてていたが、どうにもならなかった。大阪からブラジルへと渡った菊太郎はチャールズという黒人歌手を連れて帰ってきた。そして自分はプロモーター気取りで彼に「人生劇場」や「お富さん」など日本の歌をキャバレーやナイトクラブで歌わせている。八重と大次郎は鹿...